突然キウイの葉っぱが黄色くなってしまうことはありませんか?
当農園ではグリーンキウイ、イエロー系のキウイ、赤キウイを作っています。
この3つのキウイの中でイエロー系のキウイの葉が毎年のように黄色くなってしまう事態が発生しています。
ゴールデン系のキウイは、ゴールデンキングや東京ゴールド、イエロークイーン等を作っているのですが、
その中でも東京ゴールドの葉っぱの黄化が著しいです。
特に2025年の夏は顕著です。
今回は僕なりになぜイエロー系のキウイの葉っぱが黄色くなってしまうのかの原因を考えてみました。
当農園のキウイの現状

こちらが当農園のキウイの一部です。
写真の左下は赤系のキウイ、で真ん中はイエロー系のキウイとなっています。
黄色の⚪︎で囲っている部分が特に黄化が激しい場所です。
この場所に植えてあるのが「東京ゴールド」というイエロー系のキウイです。
またゴールデンキングも多少葉っぱが黄色くなっていますが、東京ゴールドほどではありません。
またグリーン系のやレッド系のキウイは暑さで葉っぱが丸まってしまっているものもありますが、
黄色くなっている葉はありません。
キウイの葉が黄色くなる原因
キウイの葉っぱが黄色くなる原因はいくつかあります。
現在僕が把握している葉っぱが黄色くなる原因は以下のとおりです。
栄養バランスの乱れ
植物を育てるうえで肥料を与えることはとても重要です。
これはキウイ以外にもいうことができますが、栄養バランスが乱れると植物にも変化が現れます。
キウイの場合、鶏糞や石灰の多様でカルシウムやカリ、窒素が多くなるとマグネシウムの吸収が阻害されやすくなります。
マグネシウム欠乏症の場合、表脈は緑のままですが、その周辺部が黄色くなる傾向があります。
また逆に窒素不足になると、キウイの葉が淡い黄色に変化することもあります。
根のトラブル
水の与えすぎや長期間の雨により根が酸欠状態となり、
葉っぱに十分な栄養を送ることができなくなります。
また鶏糞などの未熟有機肥料を多用するとアンモニア等により根を痛めることがあります。
最悪の場合枯れてしまうこともあります。
病気や害虫
キウイの葉っぱが黄色くなる原因として一番多いのは「ハダニ」です。
ハダニは高温や乾燥する時期に発生します。そのため夏に葉っぱが黄色くなることが多いです
ハダニのつくと、葉っぱの表面がザラザラし細かな黄色斑点が広がります。
環境によるストレス
環境によるストレスで葉っぱが黄色くなることもあります。
例えば高温で乾燥している状態だと葉が痛み、クロロフィル分解が進みます。
クロロフィルが葉っぱの緑色を構成しているのですが、これが分解されると葉っぱが黄化します。
また果実が肥大しているときに水不足に陥ると、葉っぱが黄化し古い葉っぱから落葉していきます。
葉っぱが黄色くなる原因は簡単にまとめると上記4点です。
キウイの葉が黄色くなる原因の実例
上記のキウイの葉が黄色くなる原因で実際に当農園で起きた事例を紹介します。

こちらはゴールデンキングの葉の様子です。
完全に黄色くなっているわけではありませんが、葉脈以外が黄色くなっていることがわかります。
これだけならマグネシウム欠乏症に落ちいているといえますが、
葉の表面に黄斑模様が見受けられ、ザラザラしていることからおそらくハダニによる黄化であるといえます。

こちらが問題となったキウイです。
ゴールデンキング等のイエロー系キウイは葉っぱが黄色くなることはあっても、
ここまで葉が萎れてしまうことはありません。
しかし東京ゴールドは葉っぱが黄色くなり、かつ萎れてきてしまっています。
水も肥料も同じように施してきましたが、東京ゴールドのみこのような症状が出てしまっています。
このように全体的な葉の黄化及び萎れが起きた時は、肥料障害及び高温のストレスの可能性が高いです。
実は7月に追肥として鶏糞を撒いたのですが、これが良くなかったのかもしれません。
今年は梅雨明けが早く、雨があまり降らなかったので、
この猛暑で施した鶏糞が乾燥し根を痛めてしまった可能性が高いです。
鶏糞は分解時に発熱及びアンモニアガスを発生させるため、根にダメージが入りやすいです。
その結果、根が水分や栄養を吸収できなくなり最悪の場合枯れてしまいます。
しかしこの現象は東京ゴールドのみで発生しています。
肥料障害の対処法やなぜ東京ゴールドのみに起こったのか
肥料障害の原因は今回は鶏糞でした。

実際に枯れそうな東京ゴールドのの周りには乾燥した鶏糞が残っています。
このように残っている鶏糞はまだ分解されていない鶏糞で、
高温時に再湿潤すると一気に溶けて根が影響を受けやすいです。
このような状態を続けるのは良くないので、まずは鶏糞を取り除いてください。
その後水を土にかけ、残っている塩類等を洗い流し根への負担を軽減させます。
その後藁などで保湿をおこなってください。
これで黄化が止まり新芽が出てくれば保護成功です。
身がついている場合は、負担を減らすために摘果も検討したほうがいいでしょう。
なぜ東京ゴールドだけこのような症状が出るのかは定かではないのですが、
どうやら東京ゴールドは他のキウイと比べて根が繊細なため、有機肥料などの影響をもろに受けやすいということです。
キウイの葉が黄色くなる原因まとめ
いかがでしたでしょうか。
当農園では有機栽培をしているので、鶏糞は重宝しているのですが、
今後このような猛暑の中では使用を控えようかなと思います。
農業は天気との戦いなので、毎年同じやり方だとダメだとわかりました。
もしキウイの黄化について質問がある場合は、コメント欄にコメントしていただけると幸いです。
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