サカキを育てるうえで一番重要なことはなんだと思いますか。
サカキはとても強い樹木で多少病気にかかってもすぐに枯れてしまうことはありません。
ただ葉っぱの色が大事なサカキが病気にかかってしまうと、販売できなくなってしまいます。
綺麗な深緑色を保つことが、サカキを育てるうえで一番大切なことです。
サカキがかかる病気はいくつかあります。
こちらの記事でサカキがかかる病気の一覧を紹介しています。
サカキが病気にかかってもほとんどの場合、それらが直接枯れる原因にはならないのですが、
「輪紋葉枯病」という病気にかかると、枯れてしまう可能性が高くなります。
この病気は木が立派に育ってもかかる病気なので、慎重に対処する必要があります。
この輪紋葉枯病に有効な対策としてZボルドー水和剤という薬があります。
今回はZボルドーを実際にサカキに使用してみましたので、シェアしたいと思います。
輪紋葉枯病とは
輪紋葉枯病については下記の記事で詳しく紹介しています。

簡単に説明すると、輪紋葉枯病にかかるとサカキの葉っぱがこのように枯れ落ちてしまいます。

このように輪紋葉枯病に感染したサカキの葉っぱは、
茶色く変色し輪っかの紋様が広がっていき、最終的に枯れ落ちてしまいます。
右下の白い胞子のようなものが輪紋葉枯病の繁殖体です。
下の方から段々落葉し、木全体に感染すると、すべての葉っぱが落ちてしまいます。
僕の経験上、輪紋葉枯病に感染した枝からは新芽が出てきません。
詳しくは上記の僕の記事や、こちらの鳥取県のHPをご確認ください。
輪紋葉枯病の対策や感染してしまったら
輪紋葉枯病の対策にはZボルドーを使用するか、サカキを正しい場所に植えることが大切です。
Zボルドーの使い方は後ほど紹介します。
サカキを正しい場所に植えるというのは、さまざまな病気を防ぐうえでとても重要なことです。
僕の記事や、鳥取県のHPを確認していただいた方はご理解いただけていると思いますが、
輪紋葉枯病の繁殖体は、紫外線が多い場所で多く形成されます。
日射量が多く、紫外線が必要以上に当たるような場所にサカキを植えると、輪紋葉枯病の発症確率が格段に上がります。
日射量が少ないと他の病気の発生につながったり、サカキ自体が成長しなくなってしまうため、
半日陰の場所に植えるようにしてください。
サカキを植える場所でベストな場所は、広葉樹や針葉樹が生えている山の中かつ、南向きの場所です。

森の中にサカキを植えるというのはなかなかハードルが高いです。
僕の農場の場合、このように山で囲まれているため、四六時中日向が当たることはありませんが、
夏はどうしても直射日光が当たってしまいます。そのため輪紋葉枯病が発生してしまった可能性が高いです。
また、感染してしまった場合の対処法として、薬を使う方法と感染した枝を切り落とす方法があります。

感染してしまった場合は、こちらのベンレート水和剤を使用します。こちらはまだ使用したことがないので、使用してから使い方等を紹介していきます。
また感染してしまった枝を切り落とすことにより、翌年の感染を防ぐことができます。
輪紋葉枯病が蔓延する前に感染した枝を切り落とせば、感染拡大を防ぐことが可能です。
輪紋葉枯病は5月下旬ごろから伝染が始まるので、それまでに枝を切り落とす必要があります。

このように、葉っぱがない枝をすべて取り除きます。
Zボルドーの使い方や希釈
一応僕も輪紋葉枯病に感染したであろう枝をすべて除去したのですが、念には念を入れてZボルドーを使用することに決めました。
基本的にZボルドーは5月中旬〜5月下旬にかけて散布してください。
それでは以下でZボルドーの使い方や、必要な道具を紹介していきます。
Zボルドー散布に必要な道具
Zボルドーの散布に必要な道具は以下の通りです。
・メガネ
・マスク
・はかり等

噴霧器はいろいろあるのですが、ご自身が持っているもので十分です。
Zボルドーは化学薬品なので目や体内に入ると危険です。Zボルドーを使用する際は必ずマスクとメガネを着用しましょう。

希釈
Zボルドーをサカキに使用する場合の希釈は500倍です。
今回僕が使用したのは手動の3Lの噴霧器ですので、Zボルドーは6g使用します。
Zボルドーを噴霧する

Zボルドーを適当なカップに入れ量を測り水を入れて混ぜていきます。
Zボルドーは粉状なので風で舞わないように気をつけましょう。

噴霧器に入れていきます。3Lまで入れたら準備完了です。

今回Zボルドーを使用する榊は、昨年輪紋葉枯病に感染し枝を切り落とした個体と、その周りのサカキです。
僕の農園ではサカキが密集しているので、輪紋葉枯病に感染したサカキの周りのサカキも輪紋葉枯病対策をする必要があります。
とりあえず今の所は輪紋葉枯病の感染が見られないので、Zボルドーを使用していく次第です。

枝や葉っぱに輪紋葉枯病は感染していきます。
葉っぱだけではなく、枝にもしっかりと噴霧するようにしてください。
輪紋葉枯病対策にZボルドーを使用してみたまとめ
いかがでしたでしょうか。
サカキを育てるうえで輪紋葉枯病だけは防がなければなりません。
放置しておくと感染が広がってしまうので、
水かけや剪定時等サカキに異常がないか毎回確認することをお勧めします。
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