9月に入り、栗が美味しい季節がやってきましたね!
栗ご飯に渋皮煮、栗羊羹・・・栗を使った料理は数えきれないほどあります。
栗を見ると秋が来たなと思うのは僕だけでしょうか。
さて、栗を買うときはどうせ同じ値段ならより新鮮な栗を買いたいですよね。
商品タグに出荷日は書いてあっても、実際に収穫した日は定かではありません。
僕は栗専業農家ではありませんが、栗の栽培も行っており収穫の時期になると一人で数百キロを1ヶ月かけて収穫します。
全て自分で栗を見極めスーパーや和菓子屋に卸すので、栗の目利きには自信があります。
今回は、僕独自の観点から新鮮な栗の見極め方を紹介していきます!
Table of Contents
新鮮な栗
まずは新鮮な栗はどのような状態なのかをみていきましょう。
こちらが収穫したての栗です。
色は綺麗な茶色(栗色)をしており光沢があるのがわかりますか?
あとは栗の皮の表面に細かな線がしっかり見えています。光に当てると光沢があるのは確実に新鮮な証拠です。
新鮮な栗はこの光沢と、綺麗な栗色、そして張りがポイントとなります。
またこのように傷がある栗も中にはあると思います。
これは大体の場合、栗を収穫するときに使用する火バサミが原因です。
金属の火バサミを使用すると、このような傷ができやすいです。
虫食いやヒビが入っていない限り中身は変わらないので、上記3点を忘れないようにしましょう。
ちなみに虫食いの栗は美味しくないので、もし穴が空いている栗を見つけたら廃棄するか、
虫食いの箇所は捨てるようにしてください。
新鮮ではない栗の特徴
それでは次に新鮮ではない栗の特徴をご紹介していきます。
栗は生物です。
僕が出荷するお店の店長さんは、「栗は3〜4日で売れなければ廃棄にする」と徹底しているそうです。
というのも栗は意外と持ちが悪いです。
収穫直後〜1日目の栗は上の写真のように光沢がありとても綺麗な栗色をしています。
ポイントとなるのは2日目からです。
収穫後2日目の栗
こちらが収穫から約2日経過した栗になります。
わかりますか?光沢があまりなくなって綺麗な栗色が剝げ上がってきていますね。
栗は時間が経てば経つほどこのような状況が顕著になってきます。
しかし収穫から2日程度の栗ならまだ新鮮といえます。
というのも中身にはまだ水分があり張りがあるからです。新鮮な栗と比べ見た目が悪くなっているため、美味しくなさそうに見えますが、この程度なら全く問題ありません。
またこれは農家さんによって工程が異なるのですが、
栗を収穫して洗って干すという作業があります。
干さないで濡れたまま栗を出荷すると、2日ほどでカビが発生してきてしまうため、栗を出荷するときはしっかりと干す必要があります。
この時、栗が太陽の光に当たりすぎると新鮮な栗でもこのように色が剥げてきて艶がなくなってしまうことがあります。
時間が経って色が剥げたのか、それとも太陽光による剥げなのかを見極めるポイントは「張り」です。
収穫後2日目の栗より1日目の栗の方が張りがありますので、触って張りがあるようでしたら、色が剥げていても新鮮な証です。
収穫後4日ほどの栗
こちらが収穫から4日ほど経過した栗です。
色の剥げが栗全体に及んできました。光沢は皆無です。
4日ほど経ってくると、中の水分がなくなってきて触ると「ぶにゅ」という感触になります。
ここまでくるとさすがに新鮮とは言い切れなくなります。
これはスーパーの環境にもよりますが、栗の中の水分がなくなるのは僕の経験上収穫後4日〜5日です。
管理が緩いスーパーですと、このような状態の栗も普通に販売されています。
このような栗が出るのはまだ栗の流通量が少ない9月の初旬頃です。
張りがなくなった栗は全く新鮮ではありませんし味も落ちてます。
絶対に買わないようにしましょう。
新鮮な栗の見分け方まとめ
いかがでしたでしょうか。
ポイントは「光沢」「張り」「綺麗な栗色」です。
この3点が揃っている栗は確実に新鮮です。まあ張りがあれば少なくとも古くはないので、
色がわかりにくかったらまずは、栗を触ってみてしっかり張りがあるのかを確認しましょう!
こんにちは
栃木県宇都宮市の梅村と申します。
不動産関係の仕事をしていまして、お客様に相続で栗畑を所有している方がいるのです。
私は空き地の草刈りの管理などもしていて、その栗畑の草刈りをしています。
その栗畑の栗はほとんどが人の手には渡らず、放置状態です。
そこで、今年実った栗を直売所などで販売しようかと思っています。
もちろん栗畑の持主の方にも話してます。
昨年、収穫した栗を食べましたが、美味しかったです。
しかし、他の経験もしました。虫の存在です。
収穫してから2~3日後に、明らかに虫が栗に侵入したカスが落ちているんです。
教えていただきたいのは、その虫、どのように退治すれば良いのでしょうか?
よろしくお願いします。
梅村様
コメントありがとうございます。
恐らくクリシギゾウムシという栗に寄生する虫です。
収穫後栗に侵入したのではありません。この虫は栗の中に卵を産み、栗が落下する8月〜9月頃に孵化し栗を食し十分成長したら栗を齧って外に出てきます。その時に梅村様が見たカスのようなものが出てきます。
この虫を駆除するには、孵化する前に薬剤を散布するか、薬剤を使用した燻蒸処理を行います。
私の農園では農薬は使用しないようにしていますし、このような虫を収穫時に確認できるのは約10kgに5、6個程度なので目視で確認するようにしています。
また収穫後栗を洗浄するときに水に数分ほど漬けておくと、虫が呼吸できなくなり外に出てくることが多いです。
また中に虫がおり、栗の中身が食べられていると栗が軽くなるため、水に浮くようになります。私は上記の方法で判断しています。
少しでも参考になれば幸いです。