秋になると様々な果物が実りますね。
しかし、山間部で農業をやっていると必ず野生の動物が美味しい果物を求めて畑にやって来ます。
僕の農場では柿も育てているのですが、毎年柿が熟してくると跡形もなくなくなってしまう事態が起きていました。
原因を突き止めた所、この原因が「猿」ということが判明しました。
鳥の獣害対策なら、柿の木にネットを掛けるだけでいいのですが、猿となると話は異なってきます。
彼らはネットを掛けたところで下から巧みに登ってきて実を掻っ攫っていきます。
今回は柿の猿対策についての方法をご紹介していきます!
Table of Contents
柿の猿対策に必要な道具
それではまずは必要な猿対策に必要な道具からご紹介していきます。
・ハンマー
・ロックタイ
・ビニールテープ
・ハウスパイプ(1.8m×19mm)
・弾性ポール(2.7m×5.5mm)
・支柱(1.8m)
ほとんどの商品をカインズホームで購入しました。
僕の地域のカインズでは、ハウスパイプは3.6mの物しか販売していなかったため、半分に切断して使用しました。
本数等については対策をする場所の広さによって異なるので、ここでは割愛させていただきます。
柿の猿対策の概要
今回ご紹介する猿対策は、弾力のあるポールを使うことによって猿が登ろうとしてきても、
弾性ポールがしなって登れなくなる(落ちてしまう)という方法です。
今回はこのような仕掛けを作ります。
青い棒が弾性ポールです。ネットを伝ってまたは弾性ポールを伝って登ってきても、
ポールがしなり上までいけないため、結果的に果実を守ることができます。
また上で紹介したネットは、どうやら猿が嫌う?ネットのようですので猿専用と考えてください。
緑のネットについての説明は後ほど行います。
猿対策の方法
それでは猿対策の方法を写真付きで説明していきます!
①ハウスパイプを打ち込む
まずはハウスパイプ(支柱となるもの)を打ち込んでいきます。
各パイプ約1.5m間隔で打ち込んでいきましょう。
こんな感じで囲いたい部分にパイプを設置していきます。
この際パイプを50cm〜(できる限り)地面に打ち込んでください。
パイプが高すぎると、弾性ポールがうまく機能しなくなり猿が登ってきてしまう可能性があります。
僕が1.8mのパイプを使用したのは、カインズにそれしか売っていなかったためであり、
1mなど短めのパイプの場合は30cmほど打ち込めば大丈夫です。
②固定バー(支柱)の取り付け
パイプを打ち込んだら、それぞれのパイプを固定するために支柱を取り付けていきます。
パイプの間隔は上記の通り約1.5mほどなので1.8mの支柱で十分対応できます。
こんな感じでロックタイを使ってパイプに支柱を取り付けていきます。
ロックタイが一つだと十分に固定できないため、写真のようにクロスするようにロックタイを結んでください。
支柱を取り付ける場所は高さ30〜40cmほどの箇所です。
このように全てのポールに取り付けていきましょう。
③弾性ポールの取り付け
①で打ち込んだパイプに弾性ポールを取り付けていきます。
取り付けるというか、パイプの中に弾性ポール2本挿れるだけですが。
全てのポールに弾性ポールを2本ずつ入れていきます。
この時弾性ポールが3分の1ほど上に出ていること、しっかりしなるかの確認をしてください。
埋め込んだポールが高すぎる場合は、再度打ち込んでください。
④ネットの取り付け
ここが一番難しい箇所です。
まずは2本のポ弾性ールをビニールテープを使用し先端の部分をこのようにとめていきます。
このビニールテープの上の部分にネットを引っ掛けるため余裕を作ってください。
この写真では少しずれてますが、2本の弾性ポールの先端をしっかり合わせてください。
ポールはしなるので、脚立等使用する必要はありません。
ネットの太い紐の箇所をポールに挟み、紐が抜けてしまわないように先端をまたビニールテープで巻いてください。
ロックタイで結んでも大丈夫です!
このようにまず最初にネットを広げていき、一つずつ弾性ポールに挟んでいくとうまくいきます。
上は固定されているのですが、下の部分は風で舞ってしまったりするので、
ロックタイなどでポールとネットをしっかり留めておきましょう。
この作業は2〜3人で行わないと難しいので誰かに協力してもらって行うようにしてください。
一つずつ留めていき、このような形になれば大丈夫です!
ネットを張った状態でもう一度しっかりしなりがあるかを確認しましょう。
ここまでが猿対策の方法です。
今回ご紹介した方法は、こちらのやり方を僕の農場に合うように改良したやり方です。
猿落君のマニュアルというものがあるみたいなので、ぜひ上のサイトも参考にしてみてください。
緑のネットの役割
青色のネットは上記の通り猿用のネットです。
小動物や鹿等には対応しておりません。
このネットの網目は4.5cmなのですが、鹿の脚や角が引っかかって暴れてしまうとおそらく破れてしまいます。
そのため、鹿対策という名目のもとで緑のネットを張っています。
緑のネットを張ることにより、ハクビシンなどの小動物が下から入るのを防ぐことができますし、
鹿が誤ってネットに引っかかって仕掛けを破壊することを防ぐことができます。
必須ではありませんが、このようにネットを張ってあげるとさらに強固な対策となるでしょう。
猿対策の注意点
基本的に上記のやり方で問題なくできます。
しかし①のハウスパイプの取り付けと③の弾性ポールの取り付けで気をつけてほしいことがあります。
①のハウスパイプの取り付けで、しっかりと土の中に打ち込んでくださいと記載しましたが、
柔らかい土の場合ハウスパイプを打ち込んだ際、打ち込んだ分だけ土が地中にめり込んでいき、弾性ポールの高さが低くなってしまいます。
図で表すとこんな感じです。水色の点線分だけ弾性ポールが低くなってしまいます。
弾性ポールはなるべく高い方がいいのでこれをなんとかしなければなりません。
その方法として、ハウスパイプにこのような竹の棒やら、木の棒、砂利等を入れて高さを補ってあげてください。
そうするとめり込んでしまった土の代わりとなり弾性ポールの高さを損なうことなく設置することができます。
少しわかりにくいですが、左側のポールは柿木の半分くらいまでしかありませんが、
上記のやり方をした右側のポールはしっかり樹木と同じほどの高さになっているのがわかりますか。
何度も言いますが、ポイントは以下に弾性ポールを外に出すかです。
柿の猿対策まとめ
いかがでしたでしょうか。
ネットを張るのが少し手こずりますが、それ以外はとても簡単にできます。」
今の所猿の被害は出ていません。また鹿が引っかかったということもありません。
今後も情報を更新していきます。
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