ソーラーシェアリング榊がおすすめの作物の理由は?

最近は郊外や山間部で大量の太陽光パネルを設置している風景をよく目にしますね。

その太陽光パネルの下で何か作物を育てているのを見たことはありませんか?

それがいわゆる「ソーラーシェアリング」です。

この記事を見てくださっている方はすでにソーラーシェアリングに興味を持っている方がほとんどだと思います。

その中でどのような作物を育てればいいか迷っている方が多いのではないでしょうか。

今回はソーラーシェアリングでおすすめの作物として「榊」をご紹介していきます。

実際に僕はソーラーシェアリングで榊を育てていますし、いかに榊がソーラーシェアリングに適しているかをお伝えできればいいなと思っています。

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ソーラーシェアリングって何?

ソーラーシェアリングについてはご存知の方も多いと思うので、簡単にご説明していきます。

ソーラーシェアリングは「営農型太陽光発電」とも呼ばれており、農業の収益を得ながら太陽光発電の収益も得ることができるという仕組みです。

1つの農地を農業をする場所とソーラーパネルを設置する場所とでシェアするというイメージです。

農業は天候や災害、需要量、供給量、市場価格なので収益が変動してきます。ソーラーパネルを設置することによって、安定的にまとまった収益を得ることが可能です。

農地を一時転用をしなければソーラシェアリングはできない

農地は基本的には農業にしか使用できません。

第一条 この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえつつ、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農地を効率的に利用する耕作者による地域との調和に配慮した農地についての権利の取得を促進し、及び農地の利用関係を調整し、並びに農地の農業上の利用を確保するための措置を講ずることにより、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もつて国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。
参照元:e-Gov法令検索

農地法にしっかりと記載があります。「農地」は農業をする土地、「宅地」は建物を立てる土地など、土地といっても使用用途によって制限があります。

農地をソーラーシェアリングに使用したい場合は、農地の一時転用をする必要があります。許可なしに農地を転用した場合は懲役刑もあるので必ず農地の一時転用を忘れないようにしましょう。

またソーラーシェアリングのため農地の一時転用したからといって農地が宅地や雑種地に変わることはありません。

また一時転用には3年という期間があったり、農業委員会による調査や報告もあり、なかなか発電するまでに事務手続きが多くなります。

いろいろややこしいですが、簡単にいうと以下の通りです。

・農地をソーラーシェアリングに使いたい場合は農地の一時転用が必要
・一時転用には3年という期間がある
・農業委員会による審査あり
・年1回の報告義務あり(農業に支障がないかetc…)
・農地の一時転用は農地が「宅地」や「雑種地」に変わるものではなく、太陽光発電の設備を設置する部分のみ
Masa
このほかにもやることはたくさんありますが、今回はソーラーシェアリングにおすすめの作物ですので、もしご要望があれば、コメントしていただければ幸いです。

ソーラーシェアリングに適している作物

ソーラーシェアリングは上記のような仕組みなんですが、

ソーラーシェアリングを行う上で欠かせないことは「農作物を生産する」ことです。

ソーラーシェアリングに適しているとされているのが「半陰性植物」と「陰性植物」です。

半陰性植物ってなんだと思った方も多いと思うのですが、これは栽培、生育する上でどのくらいの太陽光が必要かということです。

例えば、「陽性植物」

こちらの植物は生育に太陽光を必要とし、日陰では育たない、または育ちにくい植物です。

トマト、きゅうり、スイカ、なす、ピーマン、大豆etc…

ソーラーシェアリングをする際は、遮光率を下げたり太陽光パネル同士の間を開ける必要があります。

「半陰性植物」とは

陽性植物よりかは太陽光を必要とはしませんが、ある程度太陽光を必要とする植物です。

里芋、ほうれん草、生姜、かぶerc…

「陰性植物」とは

日陰を好む植物で、生育に日光をあまり必要とはしない植物を指します。

榊、しきみ、ミョウガetc…

・陽性植物=太陽光パネル同士の間隔を十分に開け、日光を作物に当てる必要がある
・半陰性植物=太陽光パネル同士の間隔を開けすぎず、狭すぎず、日光が当たりすぎないようにする
・陰性植物=太陽光パネル同士の間隔を狭め、日光をあまり入れないようにする

全国的に陰性植物のミョウガや榊がソーラーシェアリングをする際に選ばれているようです。

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ソーラーシェアリングの作物は榊がおすすめ

それではソーラーシェアリングの作物になぜ榊がおすすめなのでしょうか。

榊は実際に僕も太陽光パネルの下で育てています。僕の感想や意見になってしまいますが、ほとんど農業素人の僕でも全く問題なく育てることができているため、参考になるのではないかと思います。

補足説明
榊とは、神道の方ならご存知の方はご存知かもしれませんが、神社や神棚の玉串として使用されるのが榊です。

手間がかからない

実は、榊は植えてから根がしっかりつけば基本的には放っておいても育ちます。

2〜3年前に植えた榊があるのですが、基本的には初期の水かけ以外ほとんど何も行なっていませんが、現在は高さ2m以上になっています。(本当は肥料などをやった方がいいのですが・・・)

獣害対策をしっかり行い、草刈りをすれば、時間と共にスクスク育っていきます。

収穫までに数年要しますが、ソーラーシェアリングは、申請してからすぐに農作物を売らなければならないということはないので、しっかり育てている実績を報告できればいいのです。

榊の植え方や育て方,苗木の植え付けの時期は?写真付きで工程を説明

2021年6月20日

こちらに榊の植え方や育て方を詳しく説明していますので、合わせてお読みください。

太陽光パネルをたくさんおくことができる

榊は上記の通り、陰性植物のため、太陽の光がほとんどないところでも育ちます。

むしろ太陽に当たりすぎると葉っぱが焼けてしまい、葉が赤くなってしまうほどです。

そのため、太陽光パネル同士の隙間をあまり開ける必要がないため、限られた土地にパネルをたくさんおくことができ、その分だけ収益を増やすことが可能です。

ちなみに僕の農場には、370w×266枚あり、遮光率は81.49%です。

こちらは太陽光パネルの一部ですが、榊にはほとんど日光は当たっていません。

競争相手が少なく需要がある

そもそも榊を本業にしている農家さんは本当に少ないです。

しかし需要はどうでしょうか。先ほども述べたように、榊は神道系、神社や神棚で使用されます。

神道では、供えた榊は毎月1日と15日に取り換える習わしがあるため、季節を問わず需要があります。

もちろん榊は1年中葉っぱをつけているので1年中販売することが可能です。

現在流通している榊の約85%ほどは中国産です。しかし中国産の榊より、純国産の榊の方が質が良いため、日本産の榊を好んで購入される方が多いのも事実です。

また、神道はおそらくなくなることはないでしょうから、ここ数十年は安心して育てることができますよね。

取引先をしっかり確保できれば、安定して収入を得ることも可能です。

しかし2013年からソーラーシェアリングか始まり、榊を育てている方も増えてきていると思います。

参入するなら早めの方がいいでしょう。

ソーラーシェアリングの作物には榊がおすすめの理由まとめ

いかがでしたでしょうか。

僕自身もソーラーシェアリングで榊を植え終えたばかりです。

この土地はもともとお茶畑だったところを農地転用しました。お茶畑を農地転用する方は多いみたいですね。傾斜があっていいのかな?

2ヶ月ほどに渡り100本ほど植えましたが、枯れてしまったのはたった数本で、他は現在元気に育っています。

何か質問があれば、コメントしていただければ、わかる範囲でお答えいたします。

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