ソーラーシェアリングの制度が始まって10年が経ちました。
太陽光パネルの下で様々な作物が育てられているのを見かけることも多いのではないでしょうか。
僕の農場でもソーラーシェアリングを始めて3年が経ち、榊もだいぶ大きくなってきました。
この記事を見ている方もソーラーシェアリングで榊を栽培していると思うのですが、
榊の成長具合等はいかがでしょうか。
僕の場合、榊を育てるのに大変苦労しました。
今回は太陽光パネル下での榊の栽培について、当農園の状況をまとめてみました。
Table of Contents
太陽光パネル下での榊の栽培の注意点
今更注意点を言っても遅いかもしれませんが、
太陽光パネル下の榊の成長が遅いと感じたりすることはありませんか。
実際僕の農場でも榊の成長速度にかなりの差があります。
以下の2点が実際に僕の農場で起きている状況です。
西日の有無による榊の成長速度の違い
まずこちらの写真をご覧ください。
こちらは西側の榊を植えてある場所です。
大きいもので2m近くに成長しています。平均しても西側の榊は全て1.6mほどまで成長しています。
こちらが東側の太陽光パネル下の榊です。
西側の榊の平均が1.6mほどなのに対し、こちらは70cmほどしかありません。
何本かこの3年間で植え方ものがあるので、小さいのは仕方ないですが、それでも西側と比べて成長が遅いのは事実です。
左側が西側、右側が東の榊の様子です。
西側の榊は平均すると1.6mほどですが、東側の榊は平均して90cmほどです。
太陽光パネルは2箇所に設置しているのですが、どちらにしても西側の方が東側よりも成長が早いという結果がでました。
肥料や土は同じ、植えた時期もどれも6月の梅雨の時期と条件は同じでした。
違うのはやはり西日の有無のみです。
榊も植物ですので、いくら日光が必要ないと言ってもある程度は必要になります。
ソーラーシェアリングを申請する時に、知見のある専門家等の意見書が必要ですが、ある専門家には太陽光パネル下では榊は育たないと拒否されたこともあります。
太陽がどれだけ当たるのかということをしっかり検討してください。
土壌により榊が枯れる
榊は水捌けの良い肥沃な土を好みます。
農業の経験がなく、その土の性質を知らないでそのまま榊を植えてしまうと枯れてしまうことがあります。
特に「水捌け」についてはしっかりと理解する必要があります。
太陽光パネル下なのであまり雨は入りませんが、それでも雨は土に染み込んでいきます。
日が当たらない分水は土に残り続けるので、水捌けが良くないと根腐れを起こしてしまったり、根っこが伸びず成育に支障を及ぼすことがあります。
榊に適した土を作るやり方はこちらにまとめてありますので合わせてご確認ください。
上記2点については農業委員会にも提出済みのことですので、少しでもお役に立てれば幸いです。
榊の成長の様子
条件として太陽光パネルの遮光率は81.49%です。
遮光率についてはこちらの記事をご確認してください。
数本の榊を除いて、最初に植えた榊は全て約30cm〜約40cmほどでした。
榊の成長速度は遅く、1年での成長は約40cm〜約50cmほどです。
日の当たり具合や肥料の有無でほとんど成長しないこともあります。
太陽光パネルにより日光が遮られるので、余計に成長は遅くなります。
2023年1年の成長は平均すると約40cm〜約70cmほどでした。
2022年の成長の平均が30cm〜50cmほどでしたので、2年前よりは成長速度は上がりました。
おそらく根が2年前より広がり栄養や水分をより多く吸収できるようになった結果、
成長速度が上がったのでしょう。
ということは大きくなっていけば行くほど成長速度も上がるということもできそうです。
植えた当初は成長スピードが遅くがっかりしてしまうかもしれませんが、上記の点を考慮して肥料等を怠らないようにしましょう。
太陽光パネル下での榊栽培まとめ
いかがでしたでしょうか。
太陽光パネルの下で榊を栽培するのはこう見ると少しハードルが高いように感じます。
やはり植物ですから日光はどうしても必要になります。
日光が当たる場所に榊を植えてみたりして、榊が成長しやすい環境を整えていきましょう。
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