この記事を書いているのは9月の中旬で、栗の出荷作業の最盛期を迎えています。
このブログを見てくれた方はわかると思いますが、本業は榊をメインに取り扱っているため、
栗の栽培ははっきりいうと副業の部類に入ります。
しかし、祖父が育てた栗を無駄にするわけにはいかないので、僕が受け継ぎ、出荷を続けている状態です。
昨今様々な会社が副業を解禁して、「週末農家」というような言葉も出てきていますね。
農業にスポットを当ててくれるのはとてもありがたいことです。
ネット関係がサラリーマンにとっての副業になりがちですが、実は農業も副業になります。
こちらでも榊栽培を副業にする良さなどを記事にしているので、よろしければ合わせてお読みください。
さて、今回は「栗の栽培」を副業とすると実際どうなの?ということを記事にしていこうと思います!
Table of Contents
栗栽培を副業にするメリット
栗栽培を副業にするメリットはなんなのでしょうか。メリットがわからないと流石にやりたくないですからね。
収穫時期が決まっている
まず栗の時期は種類にもよりますが、8月下旬〜10月上旬(メインは9月)です。そのため、この2ヶ月のみの副業になるため、
1年を通して副業までしたくないという方にはぴったりの副業ではないでしょうか。
1年を通して売っている野菜などは、正直副業としては適していません。
というのも、市場に常時出回っているため、ブランドでもない限り、個人が参入する余地はありませんし、
単価もかなり低くなりがちです。
しかし季節物は上記の作物よりもその時期にドッと売れますし、単価も高くなります。特に初物(出始め)の売れ筋は半端ないです。
これは栗に限ったことではないのですが、僕の経験上これは事実です。
なので1番のメリットとしては、数ヶ月間の間にまとまった収入を得ることができることだと思います。
1年中取れる作物は毎週コツコツやるのか、季節物をその時だけしっかりやるのか、好みが分かれるところだと思います。
動物や虫に食べれられる可能性が他の作物よりも少ない
栗はイガに入っているため、鳥に襲われる心配がなく、柿やぶどう、りんごなどのように果実を袋で包み込む必要はありません。
もちろんイガかから落ちてしまった栗は虫や、イノシシ、サルなどに食べられることはありますが。
そのため他の果物よりも果実の生育という面では手間がかかりません。
僕の栗畑の栗は、樹齢10年ほど経っており、大分大きくなっているため、1年を通してやることといったら、収穫前の草刈りだけです。
育てるまではもちろん大変ですが、しっかり育った後の管理は簡単な部類だと思います。
売れなくても自分で食べることができる
栗が好きな方も多いと思います。農業のいいところは例え全部売り切ることができなくても、自分で消費することができることです。
流石に収穫した栗全て売れるわけではないので、返品なんていうことはザラにありますが、
僕はそこまで栗は好きではないのですが、それでも僕はほとんど無駄にしたことがありません。栗ご飯にしたりとりあえず使用用途はあります。
栗が好きな方にとって余った栗を食べるのも楽しみになるのではないでしょうか。
栗栽培を副業にするデメリット
いいことばかり言っていると信用度が下がるので、デメリットも正直にお答えします。
これは個人的にデメリットだと思うことなので、参考程度までに。
体力的な問題
栗栽培のデメリットは何と言っても体力的に疲れることです。
栗をイガから出して腰を曲げて火ばさみで拾ったり、数十キロある栗を運んだりとかなり身体的にきつい部分があります。
僕は20代、そしてホームジムを作るほどの筋トレ好きですが、1日4〜5時間ほどの収穫作業で、その日はもう何もできないくらい疲れます。農場と自宅往復100kmの運転もしているので、それもあると思いますが・・・
そのため、兼業農家さんや週末農家さんの場合、仕事と両立できるのかなあという心配もあります。
農業というのは、収穫した分だけ収入になりますから、土日のうち1日だけだと、収入が下がってしまいます。
ただでさえ期間が2ヶ月あるかないかなので、作業量が重要になってきます。
収穫までに時間がかかる
桃栗三年柿八年なんていいますが、栗も3年で果実がしっかり実まで成長するかと言われるとそうでもありません。
僕自身でも2年くらい前に栗を植えたのですが、猛暑だったり、動物に食べられたりで、しっかり成長している木は少ないです。大きくなっている木はもちろん順調に育っていますが。
こちらが植えてから半年〜1年ほどの栗(ポロタン)です。今年植えた苗は今の所順調に育ってくれています。
こちらは植えてから2年くらい経っていると思います。
今からやり始めるとなると、3〜4年程度収穫までにかかってしまうかもしれません。
もちろんすでに成長している木を植樹すればこの問題も解決しますが、いくらまで投資できるかが問題です。
ポロタンなどのブランド品はホームセンターで売っている苗でも1,500円、ノーブランドだと900円くらいです。
2ヶ月間のみの収入
栗栽培を副業にするメリットでも記載した通り、栗の収穫期間は栗の種類にもよりますが、
早生を含めると8月後半〜長くても10月初旬ほどです。
短期間でまとまった額を稼ぐことができる一方、収穫時期以外は収入がなくなります。
そのため1年を通して副業できないというデメリットもあります。
これは本当に個人的な好みの問題のため、メリットにもデメリットにもなります。
皆さんはどちらでしょうか。
僕の栗畑について
収入などをシャアする前に、僕の栗畑について少しご紹介いたします。
僕の栗畑には、およそ20本の栗の木があります。
祖父が植えたものなので正確な樹齢は分かりませんが、樹齢10年は確実にあるということです。
栗が実量は、その年の気候によって多少変化しますが、9月1日〜現在(9月19日)までで、およそ180kg〜200kgほど収穫しています。
まだまだ栗の木に実がついていますし、取りきれずに残っている実もあるため、
栗の時期(約2ヶ月間)で300kgほど収穫できるのではないかと思っています。
正直いうと、この量を一人で全て収穫するのは不可能だと思っておりますので、もし副業で栗を育てたいという方は、栗の木を植えすぎないようにしてください。
利益(収入)どのくらいなのか
それでは一番気になる収入に話を移していきましょう。
まず栗の値段ですが、これは時価で行っているため値段は変動します。
栗の出始めは、まだ全体の栗の出荷量は多くないため、高めの値段設定にしておきます。
僕はJAに直接卸しているのですが、800円/kgでした。
去年は1,000円/kgで売っていたので、やはり栗の収穫量で値段はコロコロ変わってしまいます。
栗の出荷量が増えてくると、700円/kg、600円/kgと下がっていき、
現在(9月中旬)は栗の最盛期のため、500円/kgで販売しています。
参考までに、僕の地域では600円/kgだった時、東京では1,000円/kgで売られていたということです。
地域によって差があるため、お近くのJAまで問い合わせてみてください!
さて、去年は収穫を土曜日のみ週一を1ヶ月半くらい行い、100kほどのでした。
今年は、栗の価値が去年よりも低いため、予想として150kくらいに落ち着くのではないかと思っております。
それでも、出荷すればほとんど売れてしまう状態がずっと続いているので、出せば出すだけ収入も増えると思います。
これは本当に地域差もありますし、その年の天候にも左右されるため、一概にいうことはできません。
参考程度にこれくらいはいくのかという感じで読んでくれたら幸いです。
栗栽培の副業,収入についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
僕は専業の栗農家ではないので、こんな副業もあるんだという感じで読んでいただけば幸いです。
しかし、農業は体を動かしながら仕事ができるので、普段運動不足の方にはぴったりですし、
メンタルの面でもいいこともたくさんあります。仕事は疲れますが、僕は会社に勤めていた頃より、農業をしている方が精神面も安定しています。
お金だけではなく、精神面もケアしながら一緒に農業を行なっていきましょう!
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