榊の挿し木をしても枯れてしまうという声を多く聞きます。
僕もこれまで5年ほど榊の挿し木を行っているのですが、体感的に半分以上が枯れてしまった印象です。
榊を出荷した時に規格外の榊を主に挿し木にしていたので、数打てば当たるスタイルでこれまで挿し木を行ってきたのですが、
効率が悪いと感じてきたので、この度どのような条件で榊の挿し木の成功率が上がるのかを確かめることとしました。
今回はどのようにすれば榊の挿し木の成功率を上げることができるのかを実体験を通して説明していきます。
※科学的根拠等はありません。僕が実際に実験を行っての成果を記載していきます。
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成功率を比較する際の条件
比較実験を行ったのは主に榊の挿し木を栽培する場所です。
左側の写真は農場にある太陽光がほとんど当たらない場所、右側の写真は自宅の反日陰の場所での挿し木栽培です。
左側は全く日が当たらないので雑草すらあまり生えない状態ですが、右側は半日は少なくとも日が当たるので雑草が結構生えます。
両方とも榊の挿し木をしたのが、4月と5月です。全て本榊を使用
気温については、農場が山の中にあるため市街地よりも気温が3度ほど低いです。
使用している土も両者同じです。水掛けも毎日1回行っています。
両方とも発根促進剤に1日漬けておきました。
この比較実験のポイントは日陰と反日陰どちらの方が成功率が高いかです。(気温が多少違いますが悪しからず)
日陰で挿し木を育てる場合の成功率
まずは日陰での挿し木栽培についてです。およそ50本ほどの挿し木があります。
全ての挿し木を抜いて調べたわけではないですが、この中から20本ほどランダムに抜き取り根っこが出ているのか、その具合を観察しました。
20本中、根が出ていたのが3本でした。その3本も上の写真のようにあまり出ていない状態です。
しかし完全に枯れてしまっている挿し木はたったの2本でした。
20分の3というかなり成功率が低い結果となってしまいました。しかし完全に枯れてしまったのは50分の2と枯れる確率はかなり低いということが言えます。
反日陰の場合の成功率
こちらは反日陰での栽培です。午前中は日が当たりますが、午後からは陰になる場所です。
榊は反日陰の場所を好むため、榊の生育にとっては適した場所といえます。
こちらは40本ほど植えてあります。(写真以外にもあり)
こちらの挿し木は15本ほどランダムに抜き取り確認しました。
根っこが生えていたのは15本中6本で、写真のように日陰の挿し木よりも多くの根っこが出ていました。
しかし日中の強い太陽光のせいか水不足に陥り枯れてしまっている挿し木は10本ほどありました。
根が出ない原因は?
上記の結果日陰よりも反日陰の方が根っこが出やすい環境のようです。
上の実験からおそらく日光が関係していることは確かです。
それでは根が出ない原因はなんなのか。
これまでの僕の経験から発根促進剤を使用してもしなくても、根が出る個体は根が出てきます。
榊の挿し木から根っこが出てくるのは早くても挿してから2ヶ月ほどです。
1ヶ月では根っこはほとんど出てきません。多くの方は根っこが出てくる前に水不足で枯らしてしまうことが多いと思います。
僕はこれが原因であると考えます。(個体差は必ずあります)
そのため、根が出てくるまで水掛けを怠らず根気強く榊の挿し木を育てる必要があります。
そうすれば自ずと成功率も上がってくるでしょう。
これら全て挿し木から育て、ここまで大きくなりました。
もし榊の苗が欲しいという方はこちらをご確認ください。
榊の挿し木の成功率まとめ
いかがでしたでしょうか。
挿し木の成功率はどちらにしてもそこまで高くありません。
数十本さして数本根が出てくれば成功と言えます。
需要なのは水分を切らさないことです。特に暑い時期は1日2回、朝晩水かけを行う、日陰をうまく利用する等の工夫が必要です。
榊の挿し木について質問があれば、コメントしていただけると幸いです!
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