榊が急に枯れてしまうということはありませんか?
上の写真のような枯れ方は水不足の時に起こる状態です。
夏の間は水不足で枯れてしまうということはありますが、水もしっかりあげているにも関わらず、
榊が枯れてしまうのは、病気や虫が原因です。
榊の病気についてはこちらの記事で紹介している通りです。
上の記事の通り榊が病気で一気に枯れるのはとても稀です。
さて、水不足でもなく病気でもないとすれば、それは虫が原因かもしれません。
今回は虫により榊が枯れてしまう例をご紹介していきます。
Table of Contents
榊のカミキリムシによる被害
榊もカミキリムシの被害に遭うことをご存知でしょうか。
僕はこれまで数年間榊のお世話をしてきましたが、今まで一度もこのようなことがなかったため、最初はなぜ枯れてしまうのか理解することができませんでした。
カミキリムシはどのような害を及ぼすのでしょうか。
幹や枝の表面が削られているのがわかりますか。
最初はウサギやイタチのような小動物の仕業かと思ったのですが、
当農園はすべて周りをネットで囲っており、うさぎ等が侵入すれば一目でわかるようになっています。
また動物の場合は被害が拡大するので、1つの個体だけこのように削られるのは少しおかしいです。
調べてみたところ、カミキリムシは植物の茎や枝を食べるということでした。
榊の横にはみかん畑が広がっており、そのためかカミキリムシが集まってくることを以前から確認していました。
他の虫の可能性もありますが、このように幹を削るのは僕の農園ではカミキリムシ以外確認できなかったため、
これはカミキリムシが原因だと結論づけました。(その他理由はあるため後述します)
榊に穴があればテッポウムシの仕業かも
上のように幹や枝を齧られただけで、榊は枯れることはありません。
枯れた部分にトップジン等の薬を塗っておけば大事には至らないでしょう。
しかしテッポウムシが原因の場合、榊は枯れてしまうことがあります。
テッポウムシとは
テッポウムシは「カミキリムシの幼虫」です。
成虫のカミキリムシが木に傷をつけて産卵。その後卵(テッポウムシ)は1週間ほどで孵化して、木を食べながら成長していきます。幼虫は内側から木を食べるので、被害に気づきにくく、気づいた頃には深刻な状況になっていることも。
参照元;ミツモア
カミキリムシよりもタチが悪いですね。
やはり上のようにカミキリムシによる被害があった場合、産卵されている可能性が高いということでしょう。
テッポウムシの被害
テッポウムシは内部から木を食べるということですが、カミキリムシが産卵するとどのような被害が出るのでしょうか。
穴が2つ空いているのがわかりますか?
おそらく上の穴付近に卵を産みつけられ、下の大きな穴から成虫として出てきたのでしょう。
その証拠に上の穴の周りは削られています。
どうやらテッポウムシは1〜2年ほど木の中に滞在し、木の内部を食べ成虫になったときに穴を開けて外に出てくるようです。
テッポウムシにより木内部を食い荒らされることにより、内部が空洞になり維管束が傷つき十分な水分を木全体に供給することができなくなるため、木が枯れてしまいます。
病気でもなく水不足でもない場合は、このテッポウムシの被害を疑いましょう。
テッポウムシの穴を見つけたら
カミキリムシが産卵したからといって、すぐに榊が枯れてしまうわけではありません。
テッポウムシは木の内部に2年ほど居座るということなので、早めにテッポウムシを排除する必要があります。
テッポウムシがいる場合、幹の根本におがくずのようなものが落ちていることが多いです。
またカミキリムシは、高さ50cm以下の場所に産卵することが多いといいます。確認するときは、その辺りを重点的に調べてみましょう。
さて当農園では農薬を使用しないため、薬で対処する方法は取りません。
古典的な方法として、針金を使うやり方があります。
今回は見本としてすでに成虫としていなくなってしまった木を使用しています。
上のように針金を穴に刺し込んで中にいるテッポウムシを駆除します。
針金を刺して駆除できたことを確認したら、トップジン等を塗って傷口を覆いましょう。表面だけでなく、内部まで薬が入るようにしてください。
正直トップジンを中に流し込めば窒息してしまうのですが、穴が小さいので中に薬剤を注入するのは難しいので、まずは針金で確実に駆除しておきましょう。
榊のテッポウムシの被害まとめ
いかがでしたでしょうか。
被害を食い止めるには「早期発見」がポイントです。
太陽光パネル下で栽培している場合、なかなか毎回確認するのは難しいですが大切な榊です。
できるだけ見回りして穴が空いてないか、枯れそうなら原因は何かをしっかりみるようにしましょう。
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