榊を庭に植えてはいけないという検索結果を目にして、
なぜそのようなことが広まっているのか少し不思議に思っていました。
榊を庭に植えてはいけない理由としてはいくつか思い当たる節があります。
今回は榊農家の僕が、本当に榊を庭に植えてはいけないのか、庭に植えるための対処法等、
説明していきます!
Table of Contents
榊を庭に植えてはいけないといわれている理由
それではまず、なぜ榊を庭には植えてはいけないと言われるようになったのかを
ご説明していきます。
昔からの言い伝えから縁起が悪いとされている
まず榊がどのような樹木なのかを知る必要があります。
榊は神社や神棚にお供えされるものですよね。
なぜ榊は神様が宿るところにお供えされるのか。その由来として、はるか昔から「尖った枝先には神が宿る」と考えられていたからです。
榊の葉っぱはご覧の通り先が尖っていますよね。そのため昔から榊には神が宿ると信じられてきました。
その風習が今でも残っており、神事には榊が使用されます。
また「榊」という字も特徴的ですよね。「木」と「神」から成っており、神事に関係していることがわかります。
また「神と人との境にある木」=境の木=榊という諸説もあるようです。
榊は昔から神聖な木として扱われてきましたが、どうやら神が憑依する「依り木」であったとされています。
榊の表記がある古事記等の時代には、榊は位が高い高貴な家の庭に植えられていたそうです。
そのため一般家庭に榊を植えることはまずなかったのではないでしょうか。
それが現在まで尾を引いているのではないでしょうか。
植えるべき場所が限定的
上の理由はどちらかというと迷信近い話ですが、ここからは榊の特徴と合わせて庭に植えてはいけないとされる理由を考察していきます。
榊を植えるのに適している場所は「半日陰」とされる場所です
具体的には山の中など、1日中太陽の陽が当たらない場所(1日のうち数時間陽が当たる場所)です。
陽の光を一日中受け続けると、榊の葉っぱは焼けてしまい真っ赤に成ってしまいます。
逆に全く陽が当たらない場所だと、榊の発育に弊害が出てきたり、病気の原因となることがあります。
一般的な庭は日当たりがいい場所が多いため、榊を植える場所としては適していないといえるでしょう。
上の記事に陽が当たる場所と陽が全く当たらない場所に植えた榊の比較を行なっています。よろしければ合わせてお読みください。
病気になりやすい
榊は暑さに強く、寒さにも比較的強い樹木ですが、意外と病気になりやすい樹木です。
・すす病
・白藻病
・炭そ病
上記の病気が榊が患いやすい病気となっています。特徴や原因は以下のページでご紹介していますので、合わせてお読みください。
この問題については他の樹木や植物ももちろん病気になるので、榊に限ったことではありません。
輪紋葉枯病以外の病気で榊が枯れてしまうことはほとんどないですが、「輪紋葉枯病」は榊を枯らしてしまうだけでなく、周りの樹木にも影響を及ぼします。
周りの樹木にも影響を与えてしまうという点において、榊を庭で育てるのは向いていないということができます。
まあそんなこと気にしてたら、庭に何も植えることができなくなってしまうんですが・・・
榊を庭に植えるためには
上記の点を踏まえ、どうすれば榊を庭に植えることができるのかを考えていきましょう。
ポイントとしては、上記の通り「半日陰」です。
このポイントを守れば基本的に榊はしっかり育ちます。
少しみにくいかもしれませんが、僕も実際に榊の挿し木を庭に植えてみました。
挿し木からなのでまだまだ小さいですが、2年経っても枯れることなく成長しています。
場所としてはみてわかるように、苔みたいなものが生えているほど日当たりは良くありません。
基本的に冬は全く陽が当たりません。夏は朝の時間は当たりますが、それ以降は日陰になります。
これはお試しで植えたので、間隔も狭く適当ですが、それでもしっかり根を張っており順調に成長しております。
榊は植えてしばらくは毎日水やりが必要(冬を除く)ですが、しっかり根が張って大きくなってきたら、それほど水かけも頻繁にやる必要はありません。
そのため植えてから1ヶ月間はお世話が大変になりますが、それ以降はあまり気にする必要はないでしょう。
それでも病気になっていないかのチェックは必ずしてください。
榊を庭に植えてはいけない理由まとめ
いかがでしたでしょうか。
基本的に榊を庭に植えても何ら問題はありません。
榊は常緑樹なので1年中綺麗な緑色の葉っぱを見ることができます。
大きくなるのに時間はかかりますが、しっかり育ててあげれば立派な木になります。
庭で榊を育ててみたいけど、やり方がよくわからないという方はコメント欄にコメントをお願いします!
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